2012年5月19日土曜日

『草原』23-09(通巻105)号より


水遣りの妻が百合の花粉つけてきた    白兎
 日ごろから、よく奥様を観ていらっしゃる様が伝わってきます。夢道を思い出しました。

山に行った頃の遺影に手を合わす  滋人
 若くして、山で逝かれた方だったのでしょうか。さわやかな笑顔で映っている気がします。

退職の晩は家族で外食イタリアン  滋人
 若輩者の私には、まだまだまだまだ遠い将来の話です。数十年に渡ってご家族のために働かれ、感謝されてきたことがわかる句です。お疲れさまでした。

ガラスの裏の矢守孕んでいる  瞭
 孕んだ守宮など、これまで見たことがありません。ガラス越しですと、腹の様子がよくわかりますね。今度気をつけて観察してみます。
 
長寿世界一の行方不明五〇〇一人  ゆ
 外国人の友人に話すと、「Crazy !」と「Why ?」を連呼されました。なぜと聞かれましても、私が知りたいほどです。

むなしいだけの辞めろ辞めろが響く  かいじ
 昨年の十二月にチュニジアで始まり、中東全体に拡散した「アラブの春」は、非常に衝撃的な出来事でした。その是非については、まだ今後を観察してから求めるべきことでしょう。そもそもいわゆる民主化を、ベターな政治体制と言うには躊躇いがあります。しかしともかく、現在日本の政治状況は、「アラブの春」以前の中東よりもひどい状態になっていると感じるのです。

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