2012年5月19日土曜日

『草原』23-08(通巻104)号より


 よいとまけ唄って妻の気を引く  白兎
 台所で立ち仕事をしている奥様の背中に向かって、大きな声で唄っている様を想像しました。はたして相手にしてくれたのでしょうか。

 袖に蚊を連れている  福露
 たまにこういう風景を見ます。袖口から中に入り込もうとしているのでしょうか。

 一人の居酒屋に心地よい言葉の波  明人
 あのがやがやとした雰囲気は、私も好きです。ある種の無音状態ですね。

 山を降りてサイダーの自販機  滋人
 しかも、普段ききなれないメーカーの自販機であったりします。さらに、百円の名水サイダーとか、つい購入したくなるラインナップになっているのです。よく考えられています。

 キャバ嬢が愛を説く新月  風狂子
 これほどコメントしがたい愛はありません。口だけの愛かもしれませんし、自身が経験してきたことを語っているのかもわかりません。判断が難しいところです。

 自解にどよめく作者が男  ゆ
 いまだ句会というものに参加したことがないのですが、何やら楽しそうな句が提出されたようですね。いったいどんな句だったのでしょうか。

 濡れた喪服を払う  慶
 これもひとつの穢れ信仰かもしれません。この句のもつ感覚を、他国の方々は理解できるものなのでしょうか。

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